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#036 技術は良い方向に使わねば【雑談】

 

「見る人の視点が変わっても性質が変わらない」

 

 

これが物理法則において対称的であり、美しい。

以前の記事の続きです。

 

 

前回紹介したディラック方程式を機に、基礎物理学の分野はさらに進みました。

 

 

やがて、第二次世界大戦の時代には、物理学者の研究は兵器開発に向けて行なわれるようになっていきます。

 

 

 

アメリカ中から集められた物理学者達は原爆を開発するための「マンハッタン計画」を遂行するため、ついにウランの核分裂の連鎖反応が成功します。

 

 

この計画のリーダーに任命されたのが「原爆の父」として知られるアメリカの物理学者オッペンハイマーです。

 

※このオッペンハイマーの映画、めちゃくちゃ観たいんですが日本ではやらないんですかねぇ。

 

 

 

ちなみに、原爆や原子力発電のエネルギーとして使われるのが「強い核力」と呼ばれる力で、この時代には未だ電子のエネルギーが計算上、無限大になる(オッペンハイマー1930年の論文:計算上無限大になるが、電子のエネルギーは有限だから現実とは矛盾する事になる。無限大のエネルギーを認めてしまうとこの世界に物質は存在してはならないことになってしまう)という矛盾が解明できていませんでした。

 

 

核力の存在を予言したのはアインシュタインの特殊相対性理論で、あのE=mc^2という数式が有名です。

 

 

 

世の中の仕組みを解明する事が目標であったはずの「万物の理論」が、世の中を破壊してしますモノを作り出す結果になるとは、何とも恐ろしいものです。

 

 

結局、何を知っても、何を持っても、それを使う側の資質によるのでしょう。

 

 

 

人間の感情や思考、生命、経済現象などの、因果関係が複雑に影響し合う分野は、基礎物理学だけでは解明できない。

 

まさに解明できていなかった部分の影響が大きく出た事例だと思います。

 

 

 

科学や技術は、世の中をより良くするために使いたいものですね。

 

 

 

超弦理論の発想は、粒子に重力半径以上の大きさを持たせることで数学的な問題を取り除こうという考えに基づいています。

 

この理論を数学的に問題なく作り上げるには、舞台となる時空が11次元でなければならないという面白い結論が得られているようです。

 

 

 

超弦理論は、四次元時空ではうまくいかず、特定の時空でなければ理論が破綻してしまいます。

 

逆に、これは高次元時空があるはずだ!と考える根拠にもなっています。