売れない営業マンは勝手に持ってきます。
もしもアナタが、映画が観たくなって映画館に行ったとしましょう。
その際に映画館の係員の人が、頼んでもいないのに…
「お待たせしました!」
と言って、カレーうどんを持ってきたらどうですか?
「ちょ、ちょっと待ってよ!頼んでないよ!」
となるか
「せ、せめてポップコーンとか選ばせてよ!」
となるか
「いやぁ~、気が利くね!ちょうどカレーうどんが食べたかったんだw」
となるかの、何れかの反応をすると思います。
コレが売れない営業マンが行っている事です。
最後の、ちょうど欲しかった、は本当に偶然です。
毎回上手くいくはずがありません。
売り込みではなく、提供する事はとても大事です。
大事ですが、勝手に提供しても迷惑なだけです。
相手が欲しいものを提供出来なければ意味がないのです。
何を提供するか?
お客様が必要のないもの、困っていない事への解決策を持って行っても意味がありません。
ターゲットの絞り込みが間違っています。
お呼びではないのです。
飛び込み営業でもない限り、まずはアポイントメントを取るかと思います。
そのアポイントの際に、場所と日時以外に聞くべき事があります。
売れない営業マンは、コレが聞けていないのです。
この時点で、アナタはお客様の絞り込みは出来ているとしましょう。
その上で何を聞くべきか、それはお客様のニーズです。
お客様が何に困っているか、何を提供して欲しいかを聞き出さねばなりません。
ご近所の奥様の家に、世間話をしに行くわけではないのですから、日時と場所だけ確認して
「とりあえず予定通りに来ました!」
「さぁ、何を話しましょうか!あ、そうだ!我々の製品は…」
これでは売れなくて当たり前なのです。
事前にお客様が必要なものをリサーチしておく癖を付けましょう。
そして打合せ当日に、そのニーズに対して提供するのです。
何度も言いますが、そのニーズに対して提供出来るものが無いのなら、それはアナタの仕事ではありません。
他社が提供する事で解決するでしょう。
絞り込みは、それほど重要なのです。
提供できる時に何をするべきか?
お客様のニーズに対して、提供できるものがアナタにあったとしましょう。
次にアナタがしなければならない事は、お客様に選ばせてあげる事です。
選んでもらうのではなく、選ばせてあげるのです。
ファミレスでの、注文のシーンを思い浮かべてください。
アナタはウェイターです。
アナタには、たくさんの提供出来るものがあります。
お客様が着席するやいなや、
「今はコレがお勧めです!」
「コチラがお安くなっております!」
と、言ってきたらどう思いますか?
「ちょっと待て!ポンコツが!!」
と思いますよね。
ですから、まずはお客様に選ばせてあげるのです。
その上で、お客様が
「どれがお勧めですか?」
とか
「AとBのどちらがいいと思いますか?違いは何ですか?」
と聞いてきてから、説明をするのです。
何を買うにしても、どんなサービスを受けるにしても主役は買う側なのです。
アナタも買い物をした事があるはずです。
だから理解出来ると思います。
私たちが買い物をする時、その対象が欲しいだけではないのです。
対象が手に入ればいいだけなら、買い物に出掛ける必要はありません。
ネットで殆どのモノが揃うからです。
私たちは、買い物という行為そのものを楽しんでいるのです。
同じ買い物をするのなら、気持ちよく買いたいですよね!?
お客様は神様ではない
でも、必要以上の無理は聞かなくていいです。
これはお客様の質にもよりますが、買う側が偉い訳ではないからです。
よくコンビニとかで、会計時にお金を投げるように払う人を見かけます。
また注文する際に、やたら偉そうに注文する人を見かけます。
皆さんも、一度や二度は見かけたことがあると思います。
これは見ていて、気分が良くないですよね。
もし私がその店のオーナーだったら、そのような態度のお客様には、「お金は要らないから、商品も提供しません!」と帰ってもらいます。
このようなお客様にも、親切丁寧に対応する事が大事だと言う人も居るかと思いますが、私はそうではありません。
こんなお客様に親切にしてたら、他のまともなお客様に迷惑だからです。
悪い噂を流されようが、ネットで晒されようが、自分の商売に信念を持って仕事を行った方が長期的には良いからです。
売り手と買い手は対等です。
私は岐阜の人間ですが、隣の滋賀県には近江商人の
「三方よし」
という教えがあります。
私は、この考えが好きです。
この話は別の機会に詳しく話しますが、売り手も売れて嬉しい。
買い手も良い買い物が出来て嬉しい。
この状態が理想的です。
現在は、買い手であるお金を払う人間が偉いかのような風潮が有ると思います。
しかし本来は等価交換であるため、買い手と売り手は対等なはずです。
売り手である営業マンが、必要以上に卑下される必要はありません。
逆に欲しくもない相手に、営業マンが売り込みをかけるのも間違っていると思います。
買い手が
欲しいタイミングで
欲しいものや欲しい情報を
必要なだけ提供できる
これが優れた営業マンだと言えるでしょう。
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