損と得って面白いですよね~。
世の中を見渡しても、本屋さんにある色々な本を見ても、だいたいこうです。
損=×。得=◎。
「○○で損しない為の**の方法」とか、「絶対に損しない***」とか、「知っている人だけ得をする○○の方法」、なんていう本やタイトルって、巷に溢れかえってますよね。
「損して得を取れ!(結局は得が大事)」ってタイトルはありそうですが、 『絶対に損する100の方法』とか、 『実践した人だけ得をしない究極の○○法』、 なんていうタイトルってみた事がありません。
でも本当に損する事は悪い事でしょうか?
得する事は良い事でしょうか?
私は損得は良いも悪いも無いと思っています。
というよりも表裏一体というか、損には得が、得には損が、 「くっ付いている」 ものだと思っています。
私の友人に、これを生まれつき出来る人が居ます。
その行動を見てて尊敬すると共に、 「自分には意識しないと絶対にムリぃ!」 と、友人(以後A子)のマインドアタック(精神攻撃)にやられちゃっています。
このA子宅(A子の家は高層マンションです)にお邪魔した時の事。
A子は料理が得意なのですが、昼の3時頃に簡単な料理を作っていました。
僕は、「お!お客様(僕)に手料理を振る舞ってくれるなんて、なんて気の利くヤツだ♪」ってウキウキしていました。
するとA子「ちょっと下の警備のオジサンに料理届けてくるね~」と言って、行ってしまいました。
帰ってきたA子に聞きました。
「警備のオジサンは友人か遠縁の親戚とか、親しい間柄なの?」って。
そしたら「ぜんぜん違うよ~」って答えが帰ってきました。
それ聞いてビックリ!
よくよく聞いてみると、このマンションの警備のオジサンは2直制で24時間勤務であるという事。
交代時間(何時かは聞きそびれました)までの間で、この時間(3時頃)が一番お腹が空く時間だろう、という事。
どうせ夜ご飯を作るので、その次いでに余分に作るだけなので手間ではないという事。
・・・等々。
聞いていて最初に思ったのは、「高尚すぎて共感できん!」って事。
あんた聖者か、それとも神か?
って思いました。
でも、このA子の行動で、ある事に気付きました。
それは・・・ 傍から見たらA子が料理を作って、警備のオジサンに差し入れする事は、手間と時間と材料費という『損』以外の何物でもない。(A子は損とか考えていないが)
でも、差し入れを貰った警備のオジサンにとったら、A子から『得』を貰った事になる。
人間は誰かから『得』を貰ったら、どう考える?
そう!『得』でお返しがしたくなるのです。
実際A子だけ、そのマンションでは警備のオジサンが玄関まで宅配の荷物を持ってきてくれる。
(マンションのルールでは1階の警備室横まで荷物を取りに行くそうだ)
本来捨てる事ができないゴミ等も、オジサンが何とか処分できるように手配してくれる。
部屋の電球を代えたりといった簡単な工事であれば、オジサンがやってくれる。 ・・・等々。
人は得を貰ったら、自分にできる範囲の得で返したくなるんですね。
私もとても良い衝撃をもらいました。
んで、早速実践してみました。
まずは仕事で手柄を全部、人にあげてみました。
募金や寄付など、お金もどこかの誰かにあげてみました。
すると面白い事に、仕事はドンドン増え、お金も(モノ等に形を変える事もありましたが)出した以上に帰ってきました。
うーん、面白い。
これからは、どっちかで迷ったら「損」する方を選ぼうと思います。
だって、その裏(相手から見える側)には「得」が付いているのですから。
あ! でも、得しようと思って「損」を選んでも効果はありませんよ。
これも実証済です(涙)
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